家賃滞納。その時どうする?裁判(明渡訴訟)、強制執行へ【収益不動産投資:その8】

不動産投資

2013年から2014年にかけて、7号物件(中古1棟アパート)で、

ワタクシは大きなトラブルに見舞われておりました。

そうです、家賃の滞納です。

滞納の経緯

2012年にワタクシが購入した時には、既に住まれていた入居者Oさん(30歳台女性)。

保証会社には入っていませんでした。

2013年の更新時に、「更新料1か月分」で、モメ始めて、滞納が始まりました。

管理会社さんが確認してくれたところ、

Oさんは昼も夜も一日中アパートにいて、おそらく仕事に行っていないようだ、とのこと。何らかの事情で退職し、お金に困っていたのでしょう。

そんなときに更新時期になり、滞納する理由として、更新料を噛みつきポイントとしてゴネ始めたようです。

実際のところ、賃貸契約書には、更新料について記載があったのでしょうか?

こちらの持っている賃貸契約書には、更新料は家賃の1か月分との記載はありました。だが、先方の持っている賃貸契約書には、更新料の記載が無い、と言い張られるのです。まったく不思議な状況です。

では、実物を突き合わせて確認しましょう、と管理会社が提案しても、Oさんは打ち合わせに現れません。

というわけで、

更新料なんて知らない、

いや賃貸契約書に記載ある、

いや記載なんて無い、

とラチのあかない水掛け論のような感じでモメて、滞納は続きました。

とはいえ、家賃を全然払わないのかというとそうではなくて、思いついたように、たま~に1万円とか入金がある、というふうなのです。不思議な入金です。

これは、少しずつでも支払っていれば、滞納理由の訴訟がやりにくいと知っての作戦のようです。どうやら、ヤンキー風のブレインがいて、そのアドバイスだったようです。

フォーレストもり:「そういうことなら、更新料は、おまけしても良いですよ~。(家賃を支払ってくれれば、それでいい)」

管理会社:「いや、甘やかしてはダメです!クセになり、つけ込んできます。」

フォーレストもり:「・・・」

管理会社:「このままズルズルいっても、家賃は入らないのに部屋はあかなくて新しい入居者さんも入れられない、という苦しい状況になりますね。ここはOさんの滞納分はあきらめて、Oさんには出てもらって、新たに善良な入居者さんを入れましょう。」

この頃、驚いたことに、Oさんは外出時にはドアノブにカバーのようなものを付けて出かけるようになりました。カバーは番号鍵で外せないようになっています。

これって、どこぞの不動産管理会社が滞納している入居者を締め出すために取り付けて問題となった、特殊な器具じゃないでしょうか。

出かけている間に、勝手に鍵を交換されちゃわないために、逆に入居者側が先にセットするとは、よくぞ思いつきましたね!!これもブレインのアドバイスでしょうか。

敵ながらあっぱれです。一筋縄ではいかないツワモノのようです。

ドアノブのカバー
ドアノブの鍵穴が、カバーで見えない。

明渡訴訟を依頼

というわけで、

明渡訴訟をすることになりました。なんだか、おおがかりなことになってきました。

とはいっても、自分自身で訴訟の手続きをするわけではなく、管理会社さんから紹介された司法書士さんに依頼しました。丸ごとお任せ、です。(このようなケースでは、弁護士さんだけでなく、司法書士さんでも訴訟の代理をしていただけるようです。)

残念ながら、それなりに高額な費用がかかることが想定されますが、甘やかしてズルズルさせないためには仕方がありません。早いところ出て行ってくれることを望むばかりです。

訴訟およびその後の経過

以下、その訴訟などの経過です。

2014年5月1日 司法書士さんに訴訟着手の依頼

2014年8月24日 判決が出た

2014年9月9日 判決が確定

2014年9月29日 明渡しの催告(執行官がアパートの部屋に来て、本人に伝える)

(立ち会った管理会社さんからのメール)

本人在宅だった為、執行管が入室して部屋を明け渡すように伝え、強制執行断行日を本人に伝えました。

10月27日 10時40分より強制執行断行となります。
これまでに退去してくれれば断行費用が少なく済みます。

執行管が本人に事前に明渡しするように話しをしたようです。

断行前に退去していた場合でも、室内残置物がある場合、その荷物が処分出来ません。
強制執行断行して処分してもらう必要があります。

2014年9月30日 退去

というわけで、

執行官による明渡しの催告のおかげで、強制執行断行される前に、本人が自主的に退去してくれました。裁判の判決だけでは現状は変わらなく、実際にはその後の強制執行も必要になってくるのですね。

ワタクシの損失額(訴訟、明渡しなどの費用と滞納金額)

で、訴訟、明渡しなどでかかった費用(ワタクシの損失)は、

司法書士さん報酬(着手金、訴訟、執行):27万円
執行官費用:6.5万円
その他実費等:1.3万円
滞納家賃:24万円

合計:58.8万円

でした。

もし強制執行断行して室内残置物の処分までいっていれば、処分費などさらに費用がかさんだはずなので、事前に退去してもらえてまだ助かったほうかも知れません。

まとめ

というわけで、

なんとか解決に至り、ひと安心しました。約1年間の家賃に相当する額を損しました(イテテッ)が、まぁ経験代、勉強代ですね。

管理会社さんも、立ち会ったりして状況を逐次ワタクシに共有していただくなど、頑張ってくれました。

保証会社に入っていれば、ここまでたいへんでは無かったと思います。保証会社を付けることの重要性をあらためて認識したトラブルでした。

それでは、また。ごきげんよう。

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